Raspberry Pi(ラズベリー パイ)とは
Raspberry Pi(ラズベリー パイ)とは
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)は、ARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータである。
イギリスの非営利団体 Raspberry Pi財団 と、その商業部門である Raspberry Pi Ltd によって開発されている。日本語では略して「ラズパイ」とも呼ばれる。
Raspberry Piは当初、教育目的で開発され、低価格で手軽にコンピュータを利用できることを目指している。
その結果、教育機関や個人ユーザーに広く普及し、プログラミングや電子工作の学習、IoT開発などに活用されている。
1.主なモデル
1-1.Model A / Model B
クレジットカード大のサイズで、USBやネットワークポートを搭載。
最新世代は Raspberry Pi 5B である。
1-2.キーボード一体型(Raspberry Pi 400 / 500)
Model Bを内蔵したキーボード一体型モデル。
最新は Raspberry Pi 500 で、Raspberry Pi 5Bをベースにしている。
1-3.Zero シリーズ
超小型・低価格モデル。USBやネットワークポートを持たないが、無線LANを内蔵した Zero W / Zero WH があり、WHはヘッダーピン実装済み。
1-4.Compute Module
産業用途向けに設計されたモジュールタイプで、組み込み機器に利用される。
2.ソフトウェアと機能
Raspberry Piは LinuxベースのOS を使用し、公式の Raspberry Pi OS(旧称Raspbian) が標準サポートされている。
その他、各種Linuxディストリビューションや Windows 10 IoT Core も利用可能。
全モデル共通で GPIO(汎用入出力ピン) を搭載しており、センサーやモーターと容易に接続できるため、電子工作やIoTプロジェクトで広く利用されている。
3.Raspberry Piの主な特徴
・低価格で入手可能
・小型かつ省スペース設計
・用途に応じた多様なモデル
・LinuxベースのOSを利用可能
・GPIOピンによる拡張性
・教育・趣味・産業用途まで幅広く活用
4.Raspberry Pi Pico
上記のモデル群とは異なり、Raspberry Pi Pico はマイクロコントローラーボードである。
ARM Cortex-M0+プロセッサを搭載し、フルのLinux OSは動作せず、主に C/C++やMicroPython によるプログラミングを行う。
4-1.Picoの主な特徴
・低価格・小型・省電力
・ARM Cortex-M0+プロセッサ搭載
・GPIOピンを備え、外部デバイスと接続可能
・組み込みシステムやIoTデバイス開発に最適
・C/C++やMicroPythonで開発可能
5.まとめ
Raspberry Piシリーズは、汎用コンピュータとして使えるモデルと、マイクロコントローラとして使えるPicoに大別される。
それぞれ異なる目的を持ち、教育から産業まで幅広いニーズに応えるプラットフォームとして世界中で利用されている。